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(2017年9月16日)
2万円台に乗せるか
◆先週末時点では一段の下落も心配されたが、今週の日経平均は前週比635円高と大幅反発。北朝鮮建国記念日の9日に警戒されていた挑発行動がなく週初から買い戻しが先行。予想以上に強い戻りを見せ、週初の11日に最初の関門となっていた200日線(15日時点・1万9443円)を回復し25日線(同1万9547円)まで反発。そして翌12日もNY株高と円安を追い風に25日線抜けから一気に75日線(同1万9868円)まで届く大幅続伸。さらに、週末15日早朝、北朝鮮が再び日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。前日までの大幅高の反動と地政学リスクを嫌気した売りで大幅安も心配されたものの、市場の動揺は全くといっていいほどなかった。日経平均の下げ幅は僅か20円ほどに止まり結局、102円高の1万9909円と反発。

米トランプ大統領が強硬姿勢を緩めつつあり武力衝突には発展しにくいという見方が広がっているためか、地政学リスクへの耐性も強まり、NY株高と円安基調を背景に相場の地合いは一変。週間の上げ幅は635円と今年最大。上昇相場への転換点となる75日線も抜け2万円復帰が射程圏に入っている。
こうした中、15日のNYダウは64ドルと6日続伸。円相場も欧州時間帯に一時111円台まで下げる場面もあり1ドル=110円80〜90銭。円安進行とNY株高を手がかりにCME日経先物は大証比50円高の1万9840円。現物ベースに換算すると2万円トライの動きとなっている。

NY株高と円安基調を背景に来週の日経平均は心理的な節目の2万円を回復する場面もありそうだ。ただ、2万円から上は19〜20日のFOMCの結果次第。FOMC で12月の利上げについて過度に強気な見方が出なければNY株の上昇は続きそうで、その場合、6月20日の終値ベースの高値2万0230円が上値メドとして意識される。もっとも、上昇ピッチの速さもあるが、2万円から上はこれまでのように軽い足取りでは進めない。地政学リスクへの警戒がいつまた起こるともしれず、何よりも2万円から上は需給的な戻り売り圧力が強まる水準。

来週の日経平均のレンジは25日線〜6月20日高値(終値ベース)2万0230円を予想。チャート的には25日線を上回った事で下落局面から脱した形で、次のポイントは75日線を維持できるか。75日線は上昇・下降の転換点となる地点で上回っていれば上昇相場、下降相場で戻り売りパターンとなる

◇18日(月)は「敬老の日」で休場。



(2017年9月9)
1万9000円〜1万9500円のレンジを予想。
◆今週の日経平均は前週比417円と大幅反落。北朝鮮が3日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾の実験に成功したと発表。北朝鮮の建国記念日となる9日にも「何が起こるか分からない」としてリスク回避の売りが膨らんだ。「レーバーデー」明け5日のNYダウは234ドル安と大幅反落。米長期金利の低下も重なって円高も進み、円は8日に1ドル=107円台後半と10カ月ぶりの円高水準を付けた。週末8日の日経平均終値は1万9274円と200日線も完全に割り込んだ。昨年6月をボトムとする長期の上昇トレンドにも亀裂が入り、一段の下振れリスクが高まっている。
8日のNYダウは13ドル高の2万1797ドルと小反発となったが、NY円相場は1ドル=107円80〜90銭。CNE日経先物も大証比10円高の1万9150円と引き続き厳しい位置にある。

週明けも下値を探る動きから始まりそうだが、次は52週線(1万8968円)の1万9000円前後が下値メドとなる。日経平均を価格帯別売買代金で見ると、16年11月に始まった「トランプラリー」以降、1万9100円〜1万9300円の価格帯で最も売買代金が膨らんでおり、この価格帯は強い抵抗帯となる。さらに、8日の日経225の予想PER(株価収益率)は13.69倍と1年ぶりの水準に低下、予想配当利回りは1.83%と逆に10カ月ぶり高水準にあり投資指標面からも買いが入りやすい価格帯。また、9日の北朝鮮の建国記念日を意識してポジションを落とす動きも出ており株価には織り込み始めている。仮に9日を何事もなく通過すれば持ち高を減らしていた投資家が買いに動く可能性もある。この他「メジャーSQ」も通過し目先の大きな波乱要因の一つは解消されている。こうした点からここから下は下方硬直を見せそう。もっとも、北朝鮮リスクは当面くすぶり続けると思われ、上も限られそう。現状では1万9000円〜1万9500円のレンジを予想。

ただし、北朝鮮がなんらかの挑発行動に出るなどさらに緊迫感を増してくれば円買いに弾みがつく可能性があり、エリオット波動で1万4952円から2万0230円までの上げ幅(5278円)の38.2%押しに当たる1万8200円という暴落シナリオも浮かんでくる。また、日経平均1万9000円から下は価格帯別売買代金が少ない真空地帯となるため、この場合、一気に株安が進みかねない点も留意しておきたい。また、低下してきている25日線、200日線を早期に上回らないと下振れリスクが高まってくる


(2017年9月2日)
まずは25日線の攻防から、レンジは1万9500円〜75日線か。
◆今週の日経平均は前週比239円高。29日早朝に北朝鮮がミサイルを発射、日本上空を通過して太平洋上に落下した。地政学リスクの高まりから円相場は1ドル=108円台前半と4カ月半ぶりの円高に進み、シカゴ先物市場でNYダウは一時147ドル安、日経平均先物も一時1万9175円と大幅安となった。これを受け売り先行の始まりとなったが意外に底堅く200日線がサポート。その後も「軍事衝突にまでは至らない」との見方からNYダウは3日続伸。為替も1ドル=110円台半ばに引き戻し反発。結局、前週に続き200日線のところで下げ止まり反発した格好。前回「来週は200日線〜25日線を意識した1万9750円前後のレンジを予想」としたが、下は200日線、上も1万9735円とズバリ。
尚、1日のNYダウは前日比39ドル高の2万1987ドルと4日続伸。緩和的な金融環境が長期化するとの期待から幅広い銘柄に買いが入ったが、3連休を控えた週末とあって上値は重かった。円相場は1ドル=110円20〜30銭。CME日経先物は大証比変わらずの1万9690円。

波乱の様相をみせたものの終わってみれば7週間ぶりの反発。チャートは200日線で底打ちした格好で週足チャートでは昨年6月をボトムとする上昇基調を維持。そして25日線まで引き戻し、再び上昇転換に復帰するか、25日線までの自律反発で終わってしまうか、といった局面にある

まずは25日線を上回れるか。通常は25日線を上抜ければ再上昇転換となるが、25日線が75日線を下回るDクロス状態では信ぴょう性は低い。ここでの25日線回復はあくまで短期的な底打ちで、75日線を上回れなければ戻り売り相場となる。堅調なTOPIXに比べ日経平均に出遅れ感が出ていることは追い風だ。しかし、このまますんなりと強気相場に転じるムードはない。7日にはECB(欧州中央銀行)理事会、週末8日は「波乱の多いメジャーSQ」、そして9日に北朝鮮の建国記念日にあたりなんらかの挑発行為も心配されるところ。また、日経平均の月間騰落率を見ると9月は2000年から16年までの17年間で6勝11敗とパフォーマンスが年間で最も悪い月。世界的な金融危機となった「リーマン・ショック」が起きたのも08年9月だ。 今しばらく積極的に上値を追うのは難しそうで、25日線を抜けても上は75日線(1万9879円)がメドか。一方下は上昇してきている200日線(1万9360円)がメド。
来週は25日線を意識した攻防を続ける可能性が高いが、レンジは1万9500円〜75日線を予想。


(2017年8月26日)
200日線〜1万9750円前後のレンジを予想

◆今週の日経平均は前週比18円安。小幅ながらも6週連続の下落は3年7カ月ぶりとなる。ただ、225先物は22日に夜間取引で1万9250円まで売られたが、ほぼ200日線のところで下げ止まった格好。そして週末25日は終値で5日線(1万9403円)を回復。最後の抵抗ラインとなる200日線(1万9296円)で一旦底が入ったような動きを見せ始めている。

こうした中、25日のNYダウは30ドル高の2万1813ドルと3日ぶりに反発。一方、注目されたジャクソンホール会議ではイエレンFRB議長が金融政策に言及しなかったことで小幅ながら円買い・ドル売りが広がり、NY円相場は1ドル=109円35〜45銭。CME日経先物は大証終値と同じ1万9450円。

日経平均の予想PERは13.73倍(25日現在)と指標面から売られすぎ感は顕著で、チャートも底入れの兆しを見せ始めている。こうした視点から目先は反発しやすい状況にあると言える。ただ、チャートは25日線が75日線を下回るDクロスを示現しており完全に調整局面入りしたと判断される形。また、やや落ち着きを見せているが北朝鮮リスクは健在、為替も1ドル=109円台で一段の円高も心配される動きを見せており、本格的に買い上がっていくムードにはない。反発しても25日線を意識した1万9750円前後がメドとなりそう。一方下は取敢えず200日線が下値ラインとなっている。こうした点から、来週は200日線〜1万9750円前後のレンジを予想

尚、200日線は強い下値抵抗ラインとなるところで、そう簡単に崩されないとは思うが、崩されると52週線(1万8871円)水準。さらにはエリオット波動で1万4952円から2万0230円までの上げ幅(5278円)の38.2%押しに当たる1万8200円近辺という暴落シナリオも浮かんでくる。いずれにしろ株価的には25日線を上回れるか、せり上がってきている200日線がサポートするか、この点が大きな基調判断のポイントとなる。

ちなみに、相場とは直接関係ないが、サッカーW杯アジア最終予選で日本が豪州と対戦。勝てば6大会連続の出場が決まるとあって、31日は兜町から早帰りのサラリーマンが増えそうだ。開場は埼玉スタジアムでキックオフは19時35分、テレビ放映はテレビ朝日系列。勝てば1日の物色センチメントは良くなる。そして、3日(日)の秋篠宮眞子様の婚約内定発表を控えて、公的資金は1日の大引けはプラスに?誘導か。ちなみに週末9月1日は大安でもある。イベントでは、週末にかけて上昇するベストシナリオが見えてくる。



(2017年8月21日)
全体期待薄でも、個別とIPOで
◆今週の日経平均は前週比252円安。前週の223円安と合わせると500円近くの値下がりだ。北朝鮮リスクがやや後退したものの米国トランプ政権が瞑想し何よりも110円を割り込む円高が痛い。「8月相場は鬼門」としてきたが、9月相場は、日経平均で見て東証開所以来上げ31回、下げ37回と唯一の負け越し月で上昇確率は年間で最低の月。実はNYダウも同じだ。そのため、ここからは動く銘柄により資金が集中しやすくなる。

特にIPOでは話題性の高い∪∪∪M3990が30日にマザーズに新規上場。美人社長が注目されるウォンテッドリー3991は9月14日上場、8月28日に仮条件が決定する。2004年以降で公開価格対比の初値上昇率がトップなのは2005年9月上場のオールアバウトで7.77倍。ウォンテッドリーは想定価格880円で、このオールアバウトの持つ記録を更新する可能性を持っている銘柄だ。また、AI関連銘柄として9月22日にマザーズに登場するPKSHA Technology3993はドコモ、伊藤忠が大株主で驚異的な成長が見込まれる。この∪∪∪M3990、ウォンテッドリー3991、PKSHA Technology3993のうち1銘柄でも公募玉がゲットできれば、今年は左うちわで年を超えることが出来る。全体相場は期待薄でもIPOが動けば個別物色も局地的には大きく盛り上がる可能性大だ。ちなみにウォンテッドリーは日本経済新聞が第7位大株主の変わり種だ。



(2017年8月11日)
200日線(1万9186円)までの調整も視野に
◆今週の日経平均は前週比223円安。前回「8月は鬼門」とする相場ジンクスがあるとしたが、こうした杞憂が現実となり株式市場は一転して波乱の様相を呈してきた。日経平均は9日に緊迫度を増した北朝鮮リスクが嫌気され一段安。4月以降の下値支持水準として機能していた75日線(1万9888円)を割り込んだ。75日線は上昇・下降転換のポイントとなるが2カ月間続いた「膠着相場」の終わり、2万円を挟んだ持ち合いを下放れた格好だ。

その北朝鮮リスクは10日のNY市場でさらに増大。北朝鮮が米グアムに向けて弾道ミサイルを発射する計画を発表。米国と北朝鮮の軍事衝突へのリスクが高まり市場心理が急速に悪化。10日のNYダウは204ドル安の2万1844ドルと大幅続落。また、7月下旬には8.84ポイントと過去最低まで低下していたVIX「恐怖指数」も米大統領選の投開票日だった2016年11月8日以来の高さとなる16.04ポイントまで上昇している。円相場は、10日NYでは1ドル=109円15〜25銭、11日の東京市場では1ドル=108.88円とさらに円高が進み6月14日以来の円高水準となっているCME日経先物も大証比365円安の1万9355円と一段安。次の下値メドとなっていた26週線(1万9568円)も大きく割り込み、早くも200日線(1万9186円)までの調整も視野に入る状況となっている

ただでさえ8月の夏季休暇シーズンで持ち高整理の売りが出やすいところに、北朝鮮リスクが重なり一段とリスクオフに傾きやすくなっている。また、膠着相場でパフォーマンスを出せなかったヘッジファンドが、ここぞとばかりに、この機に乗じて売り崩しに動く可能性もある。北朝鮮問題の動向次第では、一段の売り崩し相場にも発展しかねない。取敢えずは「下げても200日線まで」としておくところだが、最悪の場合は52週線(1万8701円)水準。さらにはエリオット波動で1万4952円から2万0230円までの上げ幅(5278円)の38.2%戻しに当たる1万8200円近辺という暴落シナリオもなきにしもあらず

半面、週明け14日発表の4〜6月期のGDP(国内総生産)速報値は好材料になる可能性がある。GDP速報値は実質の年率換算で前期比2.5%増程度が見込まれており、予想通りなら6四半期連続のプラス成長で、自律反発を期待する買いが入る可能性も。もっとも、戻れば売られやすく上は8月SQ値(1万9825円)、75日線が当面のメドとして意識されそう。いずれにしろどこが底となるか。まずは急低下してくる5日線回復が下げ止まりの第一ステップとなる



(2017年8月5日
引き続き2万円を挟んだ狭いレンジの展開か

◆今週の日経平均は前週比7円安。4日の日中値幅は50円92銭と今年最低の37円93銭(3月14日)に次ぐ小ささとなったが、週間でも222円と狭いレンジでの展開が続いた。2万円を挟んだ膠着相場がつづいていた結果、4日の5日線は1万9994円、10日線は1万9998円、一目均衡表「転換線」2万0033円、25日線は2万0038円、一目均衡表「基準線」2万0061円と短期の主要指標はすべて節目の2万円に収れんされてきている。2万円を挟んだ持ち合いが長期化しているが、中期線の75日線(1万9813円)もほどなく接触してくる。

今週は好調な今3月期第1四半期決算に、連日史上最高値を更新しているNYダウが買い気を支えた一方、1ドル=109円台にまで入ってきた円高を嫌気して下振れをにおわせる展開となった。尚、内閣改造に対しては「安定感はあるが、新鮮味も乏しく相場への影響は限定的」との評価が多い。
今週の円高は、7月の米雇用統計を睨んでの動きで、伸び率が前月の2.5%を下回るとの予想が多かった。インフレ圧力の低下による追加利上げペースの鈍化観測が円高・ドル安につながった。しかし、4日朝発表の米7月雇用統計は、非農業部門雇用者数が市場予想を上回り、6月分も上方修正された。失業率は前回から低下し市場予想と一致。平均時給も市場予想と一致し、前月から伸びが加速した。この強い雇用統計を受けてNYダウは66ドル高の2万2092ドルと9連騰し8日連続で最高値を更新。円相場も米利上げペースが鈍化するとの観測が後退。1ドル=110円65〜75銭と反落。円相場の反落とNY株高を好感し、CME日経先物は大証比75円高の2万0025円と節目の2万円台に戻している。

週明けは無難なスタートとなりそうだが、来週も為替やNY株を見ながら2万円を挟んだ狭いレンジでの展開が続きそう。8月は国内外の投資家が夏季休暇に入り様子見ムードが強まる。要は「夏枯れ相場」というやつで2万円を挟んで1万9900円〜2万0100円の展開か

ただし、「8月は鬼門」とする相場ジンクスもある。夏休み期間中で市場参加者が少なくなるため、投機的な売買で相場が乱高下しやすいからだ。また、来週は3連休前に加え「波乱のSQ週」ともなる。相場はかなり煮詰まっておりいつ2万円前後のもみ合いを放れてもおかしくない。NY株に為替を睨んだ動きだが、下は6月15日安値(1万9755円)の1万9750円前後。上は終値ベースの高値2万0230円の2万0250円前後がそれぞれの節となる。



(2017年7月29日)
2万円付近で膠着か・8月3日の内閣改造に注目
◆今週の日経平均は前週比140円安。日経平均は6月2日に2万円に乗せて以降、かれこれ2ヶ月近く2万円を挟んだボックス相場が続いている。下げはしないものの、史上最高値を更新し続けているNY株を横目に、上に進めない弱さを感じさせるところでもある。

こうした中、本格化している今3月期第1四半期決算は想定を上回る好調が目立つ。アナリストが業績予想を上方修正した数から下方修正した数を引き、その比率を算出するリビジョン・インデックス(RI)というのがある。大和証券発表によるこのRIは先週の6.5%から今週は26.2%に急上昇。取りも直さず、上方修正が予想以上に優勢となっていることを示しており、株価も概ね素直な好反応を示している。本来であれば株価上昇に弾みがついておかしくないところだ。しかし、そこに影を落とすのが政治の動きだ。「稲田防衛相、辞任」のニュースが駆け抜けた週末28日の日経平均は一時、150円超下落し終値でも2万円を割り込んだ。市場関係者から「政治の邪魔さえなければ…」との声も聞かれるが、これまでの上昇相場を支えてきた阿部政権が株式市場に悪影響を及ぼす歯がゆい相場となっている。

足元ではやや軟調となっているが、好決算から、現状では2万円から下を売り込む動きは限られそう。来週も為替や政局動向を見ながら2万円を挟んだ値動きとなりそうだが、ポイントは8月3日予定の安倍政権の内閣改造。ここで内閣支持率の回復につながるような目玉人事が出るか。内閣改造を経て内閣支持率が回復してくれば市場心理の改善から上値期待が膨らんでくる。逆に失望されるようであればさらなる支持率低下から海外勢による日本株売りが加速しかねない。ちなみに、可能性は極めて低いが、仮にこれまでの上昇相場を支えてきた安倍首相(アベノミクス)が『退陣』となれば日経平均は1万5000円台まで下がると見る市場関係者もいる。

ここにきてやや円高に振れている為替も注意が必要だ。28日NYの円相場は米GDP速報受け1ドル=110円60〜70銭と1カ月半ぶりの円高水準に進んでいる。心理的節目である1ドル=110円を突破してくると日経平均は一段安に向かう可能性が高まる。

チャート的には、25日線(2万0070円)を上回らないと上昇相場に戻せないが、まず2万円台に戻せるか。そして、相場はいずれ上放れか、下放れしてくるだろうが、下は6月15日安値(1万9755円)の1万9750円前後。上は終値ベースの高値2万0230円の2万0250円前後がそれぞれの放れの節となる。



(2017年7月22日)
決算期待はあるが、引き続き25日線を意識した膠着相場か
◆今週の日経平均は前週比19円安。TOPIXは前週に続き年初来高値を更新したが、日経平均は上値の重い展開が続いた。日経平均に寄与度の大きいファーストリテイリング9983の下げが影響している。
こうした中、週末21日に市場の話題をさらったのは、20日引け後に2018年2月期の業績予想を大幅上方修正した安川電6506だ。これまで250億円としていた通期の連結純利益見通しを300億円に上方修正と市場予想を大きく上回った。市場が好感したのは数字だけではない。例年、第一コーナーを回ったばかりの4~6月期決算で通期の業績予想を上方修正するパターンは少ない。それを早々と発表したタイミングにもある。21日の株価は一時388円高(15%上昇)と大幅に上昇し上場来高値を大幅に更新した。来週から本格化する4~6月期決算に期待が高まり、三菱電機(4.6%高)やファナック(2.1%高)などにも連想買いが波及した。今年は日電産や信越化などハイテク株を中心に例年より好業績への期待は高い。前半ピークの28日に向け、主要銘柄に先回り買いが入り、年初来高値2万0230円を更新しそうとの見方もある

しかし一方で、米欧の金利上昇が一服感を強めていることで為替が円高に振れていることが警戒される。21日NYの円相場は1ドル=111円05〜15銭とほぼ1カ月ぶりの円高水準となっている。円高進行を受けCME日経先物も大証比100円安の1万9980円と売られている。「ロシアゲート」疑惑を巡り24日と26日に予定されるトランプ米大統領の家族や側近の議会証言の内容次第では、リスクオフの高まりで一時的に110円を割り込む円高を指摘する声もあり、予断は許さない。また、業績好調はある程度織り込み済みとも言え、第1四半期段階で通期の上方修正は出にくいのも事実。こうしたことから上がる場面では腰の入った買いは入りづらい。

4〜6決算期待から2万円から下を売り込む動きは限られそう。しかし、為替の先行き不透明感などから上値も重い展開が続きそう。来週も25日線(21日現在・2万0092円)を意識した膠着相場が予想される

ただ、NYでは23年半ぶりの低水準と言われているが、東京でも株式相場の予想変動率を示す変動性指数(VIX)は低下している。VIXは「恐怖指数」と呼ばれ相場が荒れる場面で上昇しやすい。一方、低下は「投資家が相場の先行きに慢心している証拠」との指摘もある。この奇妙な慢心が変化したときは怖い。前回も述べたが、相場の急変には警戒しておく必要がある。



(2017年7月15日)
来週も25日線を意識した膠着相場か
◆今週の日経平均は前週比189円高。1ドル=114円台半ばの円安を好感して反発。相場の信号機である25日線を回復し5日線が25日線を上抜けるミニ・ゴールデンクロスも示現。チャートは再び買いシグナルが点った。ちなみに、TOPIXは6月29日高値(1624ポイント)を更新した。しかし、上値も重い。今週は極端に値動きの小さい週となったが、日経平均の一週間の値幅は僅か171円にとどまり、その後はどっちつかずの高値圏での膠着が続いた。

14日のNYダウは84ドル高と3日連続で過去最高値を更新。6月の米消費者物価指数が市場予想を下回り追加利上げの観測が後退。株式市場への資金流入が続くとの思惑から買われた。一方、NYの円相場は1ドル=112円50〜60銭と円高に振れている。円高が重荷となりCME日経先物は大証比70円安の2万0040円と軟調。

来週はまず2万円、25日線(14日現在・2万0063円)の攻防から。イエレンFRB議長は利上げを急がないとの見方が広がっておりNY株は好調。また、今月下旬から本格化する4〜6期決算への期待は高く、下がる場面では押し目買いは入りやすい。2万円を大きく割り込む可能性は低く、下は2万円、25日線がサポートする動きが続きそう。しかし、その一方、上値も重い展開が続きそう。週明け発表の4〜6月期の中国国内総生産で良好な結果が確認できれば上値を試す動きもあるだろうが、上値は限定的となりそう。来週も25日線を意識した膠着相場が予想される。

ただし、新聞にも書かれているが、気がかりなのは外国人投資家が先物売りに回り始めたこと。外国人は5、6月と先物の買いを積み上げ、これが日本株を支えてきた。ところが、ヘッジファンドの一種であるCTA(商品投資顧問)が想定外の欧米金利の上昇で苦戦し、含み益の乗っている日本株の先物を売り始めているという話だ。また、直近の世論調査では安倍政権の支持率は29.9%に急落しているが、加計学園問題などが響いて政治の不透明感が高まっていることも嫌気しているという。
何よりも、ディーラー筋は「世界同時金融引き締め」の動きに身構えている。米連邦準備理事会(FRB)をはじめ各国中央銀行は2008年のリーマン危機後、ほぼ10年にわたり続けてきたが、その金融緩和の解除に動くタイミングをみているという。今のじゃぶじゃぶ状態から金融引き締めへ向かえば株式などリスク資産への影響は避けられない。先物の売りはこうした動きを先取りしている可能性もあり、相場の急変には警戒しておく必要がある。



(2017年7月8日)
1万9750円〜2万0100円での展開を予想。
◆今週の日経平均は前週比104円安。7月2日投開票の東京都議選では自民党大敗。安倍政権の政策運営に一段と不透明感が増したが、自民党敗北は予想通りの結果でもあり波乱要因にはならなかった。相場に影響してきたのは世界的な金利上昇だ。6日に欧州中央銀行(ECB)が公表した6月開催分の議事要旨をきっかけに世界的に金利が上昇。これを受け6日のNYダウは158ドル安と大幅安。翌7日の日経平均は一時1万9856円と25日線(20041円)、5日線(20018円)、それに心理的な節目の2万円を大きく割り込み、崩れチャートとなっている。もちろん、欧米金利の上昇は円安につながりやすい。1ドル=113円台の円安を背景に一段安は免れている。しかし、地政学リスクの高まりが背景にあるのか? 最近は以前ほど、円安となっても株高につながりにくくなっている。

こうした中、7日朝発表された注目の6月米雇用統計は、雇用者数が前月比22万2000人増と17万人程度との市場予想を大幅に上回る増加幅となった。過去分も上方修正され米雇用の順調な拡大が続いていることを示した。これを受け7日のNYダウは94ドル高と3日ぶりに反発。また、FRBが緩やかな金融引き締めを継続するとの見方も改めて意識され、NYの円相場は1ドル=113円85〜95銭。一時は114円18銭と5月11日以来、ほぼ2カ月ぶりの水準まで円安が進んだ。NY株高と円安を支えにCME日経先物も大証比70円高の2万20円と、何とか2万円を回復して終えている。

来週はまず2万円、25日線の攻防から。200日線、75日線、25日線すべてが上向きで、こうした状態で2万円、25日線がサポートする展開となれば再び上昇相場に戻る。しかし、世界的な金利上昇を背景に高値警戒感が強まっており上値は重いか。一方、外国為替市場では円相場の下落を予想する声が多く、市場では115円台に下落するとの見方もある。しかし、円安の感応度も薄れてきており、円安が進んでも株式への買いは限定的なものにとどまりそう。

チャートは、ここ数カ月の下値支持となっていた25日線を下回り始めており調整局面入りを示唆している。下がる場面では最近の円安基調を受け輸出企業中心に押し目買いは入りやすいだろうが、上値は限定的となりそう。
来週は6月15日ザラ場安値(1万9755円)の1万9750円〜2万0100円での値動きを予想。ただ、来週は「波乱のSQ週」でもあり荒れる心配もある。1万9750円を割り込んでくると75日線(19501円)が下値意識される1万9500円〜1万9750円の一段下のレンジン入る




(2017年7月1日)
7日の米雇用統計待ちで2万円の攻防か
◆今週の日経平均は前週比99円安。6月20日高値2万0318を意識した高値圏の動きを続けていたが、週末に大幅反落。30日の日経平均は一時、約2週間ぶりに2万円の大台を割り込んだ。もっとも、下値では買いが入り終値では2万円台を維持。下げを主導したのは海外の短期筋による売りだが、売りの勢いはいまのところ限定的。日経平均の予想PERは14.3倍に過ぎず、為替も112円台に乗せるなど円高懸念も後退。現状は2万円を固める展開といった感じだ。

ただ、予断は許さない。29日の欧米市場では株式と債券の同時安が進んだが、ドイツの欧州中央銀行(ECB)が金融緩和の縮小に動くとの見方が強まり、ドイツ株式指数(DAX)は9カ月ぶりの下げ幅を記録、NYダウも一時250ドルを超える下げをみせる場面もあった。カネ余りを背景に年初から株高・債券高が進んできたが、投資家が金融緩和の「出口」に身構え始めたことがこの下げの根底にあるからだ。ちなみに、1987年10月19日に起こった史上最大規模の世界的株価の大暴落「ブラックマンデー」もドイツ株の下げが起点だ。30日のNYダウは62ドル高と反発しているが、スポーツ用品のナイキ1銘柄でダウ平均を約40ドル押し上げている計算で、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は小幅ながら続落。約1カ月ぶりの安値水準となっている。
こうした面から重要な経済指標の発表が集中する来週の動きは重要だ。来週は3日に発表される6月ISM製造業景況感指数に始まり、7日(金)の6月の米雇用統計まで米国の重要指標の発表が相次ぐ。指標の中身次第では緩和出口論が一段と高まる可能性もある

30日のCME日経先物は大証比45円高の2万0065円。何とか2万円を維持して終えているが、来週はまず2万円、25日線の攻防から。チャートは下から200日線、75日線、25日線すべてが上向き、こうした状態で25日線を上回る間は上昇相場が続く。反対に25日線や2万円を下回れば調整局面に転じ75日線(1万9476円)近辺まで下げる心配が出てくる
週は7日公表の米雇用統計結果待ちで、NY株や為替の動向を見ながら25日線、2万円をはさんだ強気と高値警戒の両面の構えとなる